Q:CTとMRIはどう違いますか?

A:一番の違いは使用する放射線が違います。CTはレントゲン線、MRIは磁場をかけて生じる電波を利用します。そのために、CTは少量ですが放射線被ばくの問題があります。一方、MRIは磁力を用いるので体にペースメーカーや金属、刺青の入っている方は撮影できません。

 撮影にかかる時間も違っていて、CTがおおよそ5分のところ、MRIは30-60分ほどかかります。検査の得意分野として、CTは骨や肺や胆道や腎臓の結石の描出に優れ、MRIは血管や軟部組織、骨に囲まれた骨盤内臓器などの描出に優れます。考えられる病気や検査の目的で使い分ける必要があります。まずはご相談ください。

Q:子供が頭をぶつけました。CT検査をした方が良いですか?

A:CTはレントゲン線を使うので、子供(特に幼児)についてはより慎重に判断します。当クリニックでは事故の状況・打撃の強さ・患者様の神経所見などを診察し、必要ならば保護者の同意を頂いてCT検査を行っています(ただし、小さなお子さんの場合は、検査中ジッとしていられず画像が大きくぶれてしまうことがあります)。また、遅れて症状が出てくることがあるので、24時間程度は症状の悪化がないか注意する必要があり、保護者の方にその際の注意事項を説明します。頭部CT検査を行わずに経過観察する場合も、同様の注意が必要です。

 このように、未成年者の受診の際に保護者の方にお願いしたり、確認を取らなければならないことが幾つかあります。当クリニックでは必ず保護者の方か、責任の持てる代理の方が、ご本人と一緒に来ていただくようお願いしています。      ➡未成年者の受診について

Q:妊娠・授乳中です。CT検査や内服治療は受けられますか?

A:CT検査は妊娠中の方や妊娠の可能性のある方は、原則胎児への影響を考えて検査は行いません。レントゲン検査も同様に考えます。放射線の影響は母乳には出ないので、授乳については特に心配はありません。一方、内服や各種薬物治療について妊娠中に使用できる薬は限られてしまいます。授乳中は妊娠中ほどではありませんが、やはり制限があります。妊娠の可能性・授乳中の方は初めにご相談ください。

Q:糖尿病治療でインスリン注射を行っています。治療できますか?

A:当クリニックは内服による糖尿病治療や生活習慣の指導を行っています。ただインスリン注射が必要な患者様(1型糖尿病や、糖尿病で内服治療では血糖コントロールが難しい場合など)は低血糖発作や複数の糖尿病合併症の問題などで急な入院が必要となる場合があります。基本的には、総合病院の糖尿病専門医へご紹介して治療をお願いしています。

Q:高血圧の薬は飲み始めると、止められなくなりますか?  

A:薬を呑んだから止めれなくなることはありません。また、体重や精神的なストレスが減って血圧が下がり、内服を止めるケースは実際によくあります。しかし、高血圧最大の原因は動脈硬化でそれを直接治す薬がないために、多くの場合降圧薬を長く呑むことになるというのも事実です。そのために「一度降圧薬を呑み始めると止めれなくなる」という誤解が生じたのだと思います。

 しかし、薬を呑まないで高血圧を放置すると、脳出血や心筋梗塞のリスクは数倍に上昇します。動脈硬化は残念ながら、見て見ないふりをしているうちに自然に治る病気ではありません。リスクを下げるためには高血圧症の方には降圧薬内服が必要だと思います。

Q : 検査を受けずに、頭痛の薬だけ出してもらえますか?

A : 他の病院で頭部CT/MRI検査で異常なかったので、頭痛薬だけ出してほしいと希望されることがあります。こちらでは薬だけ処方することは原則的に行っていません。頭痛には深刻な病気もあり、神経所見だけでは原因を推定できないためです。情報提供書(紹介状)をいただくか改めて当クリニックで検査を受けていただくか、そのまま検査を担当した病院やクリニックでの治療をお勧めします。また、頭痛の症状が続いている方は、少なくとも年に1回の検査をお願いしています。また、しばらく頭痛薬を内服する場合は血液検査で副作用が出るリスクをお持ちでないか確認しています。

Q : 初診で主治医意見書が書けますか?

A:初診では作成できません。もし、既に定期的に通院されている病院やクリニックがあれば、そちらにご相談されることをお勧めします。当院では患者様の病状や各種の状況を把握したり、使用するお薬の効果や副作用を確認したりするためには、最低でも3か月程度の通院が必要と考えております。ご了承ください。