片頭痛に関しては様々な内服薬や予防薬が開発されており、多くの患者さんの頭痛を軽減してきました。しかし、それでも頭痛を抑えきれないケースがあります。そういった場合に用いる注射薬が開発されました。

 お薬は抗CGRP抗体薬と呼ばれます。CGRP(カルシトニン遺伝子関連性ペプチド)は三叉神経や硬膜(脳を取り囲んでいる膜)に分布していて、炎症や血管拡張などにより痛みを出す直接的な原因物質です。これを月に1回注射を打つことで活性を抑えて、片頭痛の強さや頻度を抑えたり、今までの内服を減らすことが期待されます。

  ただし、使用に関しては制限もあります。(以下に幾つか挙げてみます)。

  • 今まで内服の片頭痛予防薬を使用してきたが、それでも平均月4回以上頭痛に襲われること
  • 2次性頭痛や緊張型頭痛ではなく、効果が期待できる片頭痛であること
  • 18歳以上であること 
  • 妊娠中・授乳中は慎重投与すること など

 また、残念ながら安価な薬とは言えません(保険適応ですが他に診察代などもかかります)。まずはご相談いただき、持病の頭痛に対して使用することが適切か、それとも他の治療を行うべきかご相談した上で、適切な方に抗CGRP抗体注射薬をお勧めします。特に従来の治療を受けていても、片頭痛に悩まれている方はご相談ください。