インフルエンザの薬(新薬ゾフルーザについて)

 いよいよインフルエンザのシーズンになりました。現在インフルエンザの薬は複数あるので、それぞれの特徴と今年発売となったゾフルーザについて簡単にまとめてみます。

 まずノイラミニダーゼ阻害薬です。ノイラミニダーゼは感染した細胞からウイルスが遊離する際に働く酵素で、これをブロックすることでウイルスが次々に正常細胞に感染していくことを防ぎます。タミフル(オセルタミビル)は錠剤で1日2回5日間内服します。リレンザ(ザナミビル)は吸引タイプで1日2回5日間です。イナビル(ラ二ナミビル)も吸引タイプで1日1回です。吸引タイプは咳込んで上手く吸引できないことがあります。特にイナビルは1回の吸引で済む点は非常に便利ですが、失敗すると取り返しがききません。

 一方、ゾフルーザ(バロキサビル)キャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性阻害薬といって細胞内でのウイルス増殖を抑制します。錠剤で内服は1日1回だけです。特に吸引が苦手な方や、薬を呑み忘れるのが心配な方には適していると思われます。

 ただ、どの薬剤も発熱後48時間以内に服用することや異常行動に関する注意については同じ。また、薬を呑む期間が違っても法律で決められた出席停止の期間も同じです。インフルエンザの検査で陽性となった場合には、速やかな治療開始とシッカリと安静を保つことが重要です。

さようならハロウィン

 今年もハロウィンが終わってしまいました。早いものでもう11月。あっという間に世間はクリスマスの装いになるでしょう。

 毎年ハロウィンの時にブラックジャックの仮装で診察してみたいと空想します。しかし、不謹慎なのではないかと思うと実際は中々踏み切れません。体調のお悪い方が来るところなので不快に思われるかも知れませんし、何よりも自分がブラックジャックのコスチュームを着てみたいだけなので動機も純粋とは言えません。

 こういう話を娘にしたら「ヒトに不快に思われるかよりも、あの格好は恥ずかしくないの?」と真顔で聞かれました。

 飾りつけのコーナーもハロウィンバージョンから変えましたが、記録として写真を残しておきます。

インフルエンザワクチンの準備を

 今日は雨が降って肌寒い日になりましたね。数日の間に大きく変わる寒暖差で体調を壊しそうです。あまり考えたくはありませんが、冬が近づくということはインフルエンザのシーズンが近づいて来るということです。9/10に今シーズン初めて都内の小学校でインフルエンザによる学級閉鎖がありました。

 当クリニックも10/1(月)からワクチンの接種を始めます。ご希望の方はご予約下さい。

インフル予防接種のページ

 去年はワクチンが大変不足しました。新しく選定した株のワクチンが上手く生産できなくて、途中で株を変更したためにシーズン開始までに生産が追い付かなかった模様です。今年は概ね去年のように不足しないだろうといわれていますが、シーズンを迎えてみないと分からない部分もあります。必要な方は早目のご予約をどうぞ。

シェーグレン症候群

 患者さまよりご相談があったので「シェーグレン症候群(SS)」についてまとめてみました。これは膠原病やリウマチなどの自己免疫疾患の一つで、症状はドライアイ・ドライマウス、どちらか一方だけ場合もあります。膠原病に続発して出現するものを2次性、他の膠原病の合併がないものを1次性と呼びます。診察をしているとSSかな?と思う患者さまは結構います。

 口腔内の症状は、口が乾燥し喉が渇く・口臭がする・虫歯になりやすいことなどが挙げられます。いずれも唾液の減少もよって生じ、味覚の変化で気がつくこともあります。正確な診断をするには、涙量や唾液量を定量的に測り、涙腺や口唇腺の病理検査を行い、自己抗体:抗SS‐A抗体と抗SS‐B抗体の血液検査をします。SSには1999年に厚生省がつくった診断基準があります。

 この病気は40-60歳代の女性に多く、頻度は男性の約14倍といわれます。原因について不明な点も多く、厄介なことに決定的な治療法・治療薬が確立されていません。結局、点眼薬やガムなどで対症療法となる場合があります。当クリニックでは涙腺や唾液腺への検査や治療は出来ませんが血液検査は可能です。そして、症状に応じて膠原病科や眼科などへもご紹介しています。

縄文展に行ってきました

 お盆休みの間に時間が出来たので、上野の博物館に「縄文展」を見に行ってきました。良く教科書で見たような有名どころの「遮光器土偶」「縄文の女神」「合掌土偶」など国宝の土偶や、「火焔型土器」など目の前で見れてよかったです。人は多く混雑していましたが。

 デザインがカッコよくて数千年前の人が作ったものとは思えませんでした。中にイノシシの土偶があったのですが、一つ机の端に置いておきたいくらいに可愛かったです。

 しかし、あまりの暑さにぼーっとしてしまって、写真を一枚も撮っていないことに、上野駅まで帰ってきてから気づきました。それで最初の画像が駅で撮った何の変哲もないポスターになってしまいました。ガッカリ。

 

はたらく細胞

 

 暑い日が続きます。今日はまた40度近くまで最高気温が上がりそうです。熱中症に注意しましょう。

 さて、今シーズンのアニメでちょっと話題なのが「はたらく細胞」。人体の細胞が擬人化されたお話です。主人公の宅配便のような熱血赤血球、クールな白血球(好中球)、軍隊のような各種リンパ球。中でも可愛いのが幼稚園児のような血小板たちです。

 網のようなフィブリンをもってウロウロしたり、凝固因子を投げつけたりするのはチトやりすぎな感じもしますが。。。

今週は「スギ花粉アレルギー」ぜひ見なくちゃ。

シッポが

 他のネコもそうですが、ウチのも勝手気まま。

 鬱陶しいぐらいにスリ寄ってくるときもあれば、ヒトに近寄りたくないと思うこともあるようです。

 そんな時は気が変わるまでしばらく物陰に潜んでいますが、今回はバレバレ。一応知らん顔してやりました。

夏到来 熱中症対策を

 いよいよ7月に入りました。関東では史上初めて6月中に梅雨が明けて、本格的な熱中症のシーズンになりました。

 熱中症や脱水症は昔から知られている病気ですが、予防法や治療法が確立したのはわずか100年あまりのこと。自分自身で立てられる対策としては、炎天下の外出は控える今年も、帽子を着用すること、十分な水分補給をすること、体調不良を覚えたら涼しいところで十分休息することなどですね。塩飴をなめたりするのも有用です。

 熱中症に纏わる有名な話として、戦前アメリカのフーバーダム建設があります。その作業員は十分な水分補給をしているにも関わらず熱中症で倒れるものが続出しました。そこで、水と一緒に塩を補給したところこれを減らすことに成功したそうです。

 重症になると積極的に輸液を行うケースがあります。血液の浸透圧への注目から5%ブドウ糖液や、イギリスのリンゲル先生が作ったリンゲル液に乳酸を加えた乳酸加リンゲル液(商品名:ラクテック、ハルトマンなど)酢酸加リンゲル液(商品名:ヴィーンFなど)、重炭酸イオン加リンゲル(商品名:ビガーボンなど)が開発されています。それぞれアシドーシスの予防などに特徴があります。

 熱中症の予防や治療の第一歩は経口補水です。ただ中々上手に水分摂取が出来ない場合もあります。自費となりますが、点滴が必要な方には当クリニックでも対応をしています。心配な方はご相談ください。ただ点滴は量によって30-60分かかる場合があります。時間に余裕をもってどうぞ。

富安由真「くりかえしみるゆめ」

 娘に連れられて銀座の資生堂ギャラリーに行ってきました。高安由真さんの「くりかえしみるゆめ」という展示会です。日曜部のお昼頃到着すると、すでに長い行列が出来ていて、注目されている方なんだなと思いました。

 薄暗い階段で入場待ちをしていると、なんだかお化け屋敷に入っていくようなソワソワした気持ちになります。空間全体を体験するインスタレーションで、古い電話機や錆びた蛇口の洗面台などが一緒に展示してありました。

 見終わった後娘が、何故かわからないけれど、自分もよく古い洗面台の夢を見ると言っていました。懐かしいような、怖いような、不思議な展示会でした。

大人のはしかについて

 沖縄県が6月11日に麻疹(はしか)の終息宣言を出しました。報道によると、3月下旬に4年ぶりに感染が確認されてから、沖縄県内の患者数は99人。はしかの流行による国内外の旅行客のキャンセルは746件、5572人。大型連休と重なってしまい直接的な経済損失は、実に4億2千万円。終息宣言は5月16日以降、新たな患者が出ていないことを受けてでした。

 今回のはしかは台湾からの観光客が感染源で、観光客が多くの県民と接触したために一気に広がったようです。はしかは特に感染力が高いウイルスの一つで、子供の頃に予防接種を2回受けられた方が多いと思いますが、1回だと効果が不十分だったり、年を経ると免疫効果が落ちてくることが知られています。

 以前ワクチンを受けた方でも、海外旅行に行くご予定があったり、予防接種を受けてから長い時間が経過したり、ご家族に小さいお子さんや体の弱ったお年寄りがいらっしゃるような場合は、ワクチン接種を検討した方が良いかもしれません。

 まずは、特定のウイルスへの免疫力が落ちていてワクチン接種が必要かどうか、血液のウイルス抗体価検査を受けて判断しましょう。ご希望の方は当クリニックでも検査しています。

「ウイルス抗体価」のページ