好きな本:浅草博徒一代

先週ほおずき市に行ったばかりですが、最近読んだ本に佐賀純一先生の「浅草博徒一代」があります。とても興味深く読みました。古い本で一時絶版になっていたのですが、約十年前にボブディランがこの英訳本から歌詞や設定を剽窃したのではないかと話題にもなりました。

この本は内科の開業医である著者が、元ばくち打ちの患者さんから聞き書きした話をまとめたものです。大正時代から始まり浅草の人情噺、刑務所・賭博場の雰囲気、凄惨な関東大震災・第二次世界大戦、それから戦後の混乱期まで話は多岐に渡ります。概ね平和な時代にある我々にとって、すべてがその博徒や身の回りで起こったこととは、俄かに信じられないほどです。

私も駆け出しの頃、浅草の近くの病院に勤めていたことがありました。刺青の入った年配の患者さんに手術の件でクドクド説明していたら、「先生に命を預けるから、四の五の言わずにスパッと切ってくんな」と怒られました。この本を読みながら懐かしく思い出しました。

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